創業200年7代目である。昔は日本髪用の櫛職人が腕の良い職人とされていました。当時は、手造りでも大量に作るため対応策として分業で処理をしていました。現在はあらかたひとり作業です。材料などは今も昔も,平板に割ったものを使います。柘植は原木のままでは割れやすく伐採した後、すぐに加工する関係です。従って、鹿児島や三宅島、御蔵島等で板を作って出荷しました。最高とされる丸十(鹿児島)は、今も昔も一般の家の庭などに柘植が植えられており生産者が特別いる訳では有りません。柘植の成長が大変遅く,30cmの木に育つまで300年かかると言われてます。従って、外国の黄楊材等も混じっており分かりにくいようです。柘植あるいは黄楊と書く様に本物の材は黄色い色をしています。鹿児島と御蔵の違いですが、御蔵は多少柔らかく粘りがあり将棋の駒には最高とされます。しかし最近は御蔵の材も櫛としても使われています。櫛の材としては,柘植は品質と美しさの点で最高です。
柘植の櫛は母から娘へ、娘から孫へと伝えて行く風習があり、それだけ丈夫であります。昔から身を守るといった刀と同じ様な言い伝えや、縁起がいいと言った話もあります。有名なお六櫛ですが、お六さんと言う母親思いの娘がいて、母の看病をする時に梳き櫛(材はミネバリ・斧折れカンバ)で毎日お母さんの髪をきれいにしてあげました。思いが通じて病気が治ったと言うことで以後お六さんはこの櫛を作り幸せになったということです。従って“ミネバリの梳き櫛をお六櫛”と言い、他の櫛は本来お六櫛とは言わないと言った話もあります。
柘植櫛は必ず植物油(椿油など)をしみ込ませてから使います。櫛に付いた油により、汚れがティッシュで簡単に拭きとれます。櫛を洗うことは禁物です。髪を洗う時に使う櫛はまた別のものです。
昔の柘植櫛は、買ってから自分で油に浸けるものでした。黄楊職人が材の良さと腕を見せる為でしたが、この手間を省く為に、親方はあらかじめ油をしみ込ませています。黄楊が狂いにくい利点もあるため今ではベストです。
日本一の技“廣島親方の櫛”お薦め致します。
日本職人名工会の展示櫛は、30年寝かせた板で製作してもらっています。又、一般売りより、一センチに1本歯数が多くなっています。腕の良い職人さんならではの逸品です。
作品の画像をクリックして頂けると、詳細が見られます。
|