長太郎の総火造り鋏は、あまねく日本全国のテーラー職人にその名を響かせ、職人としてこれを持つ事は憧れであり、正にステイタスとなっている。江戸鋏の開祖、吉田弥十郎の強い流れを継承する本家と言うべき技は、今だに進化し続けており驚愕に値する。現在の職人の現状にも一過言持っており、荒川区の職人のリーダーとして活躍している。さらに広く拡散させる意味を考える時、多くの制約があり過ぎると語る。従って名工会の活動価値を強く認識しているひとりである。その鋏は実際に使って、叉触ってみると一般の人でも風格の違いが分かる。実は、総火造りも普及型の羅紗鋏も、最初の切れ味はほとんど同じである。違いは、長く使うと分かり、毎日使うと分かると言った微妙なものである。しかし卓越したテーラーは、この微妙な味を理解し、究極の鋏であると言う。
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