職人の住む町
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人力車 河野氏はともかく凄い人である。14歳で刀鍛冶に弟子入りし、武蔵乃国金国(きよくに)の銘を持つ。刀の注文が無くなった終戦後に、身に付けた自動車整備の技術が人力車と繋がっていく。現在人力車の取っ手には銘として刀鍛冶の金国が入っている。また、河野氏の凄いところは常に向上心があり、何にでも挑戦していくことだ。
特許も12種あり、あまりにも有名なアイドリングストップを初め、登坂後退防止装置、スピード制限装置、ワンタッチスタンド、その他、有名な冷蔵庫の左右開閉装置、片手栓抜きなどがあり、テレビのコマーシャルで御存じの方も多いはず。これらが全て河野氏の技である。人力車は45歳から作り始め、東京でも浅草等でも河野氏の人力車をやたら見かけるようになった。
現在は日本の人力車の大半を作っている。人力車の他、駕籠(大名、町籠など)、御所車、馬車、山車、長持ちなども自ら作っているが、現在は会社や店など複数のオーナーである。しかし職人魂は健在、生涯現役である。

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  14歳で刀鍛冶に弟子入りするが、親方が自動車修理工場もやっていた関係でそちらも手伝いました。頑張って20歳で埼玉に工場を作り、刀は売れないので車に力を入れた。
車の故障箇所を調べ翌日の朝、自転車で東京まで走り、部品を調達し夕方には車を届けた。やがてメーカーの下請けまでやり繁昌するも昭和39年メーカーの倒産により連鎖倒産した。何が幸いするのかわからないがそれからの努力が現在に繋がっている。
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  引いて楽、乗って楽なのが理想の人力車です。乗り心地を決めるのは胴と車輪の間のバネ。私のバネは形状を一部丸くして振動を吸収するように工夫し揺れを押さえています。又、ベアリングも車のローラーベアリング方式ですから引いても軽く耐久性も150年は持つように頑丈に作っています。
 
人力車 人力車 人力車
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  休みたい、楽をしたいのは当たり前。しかし皆と同じことをやっていたのでは、やりたいことは出来ない。私は二十歳の頃は一日の睡眠時間3〜4時間を続けました。
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  最近の人は守りになっている。努力をすれば本当に夢はかなう。絶対あきらめてはいけない。

 

職人名 河野茂(こうの・しげる)
雅号又は銘 武蔵乃国金国(きよくに)
生年月日  
職種(種) 時代乗物再現師
作品(アイテム) 人力車、駕籠、御所車、馬車、山車、長持ち 他
技数(積)
弟子入りしてから手伝えるような状態になるまでの期間
部分的な仕事が色々有りますから手伝うだけであればさほど時間はかかりません。
しかし溶接だけでも電気、酸素、ハンダと3種そしてバネなど鍛冶の仕事もあり、そう考えると優に10年はかかります。
技の種類や工程
始めは興味本位の修理から始まった。人力車の部品は573点あり全ての部品製作の作業は大工、鍛冶、板金、塗装、縫製などの基本技術から始まり23種の技術を持っていなければ出来ません。タイヤとメッキは業者に依頼します。初めの人力車は結局完成までに一年かかりました。昔の人力車とくらべれば性能的には段違いの実力を持っています。
現在の立場(役) 生涯現役
次代 他  

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