職人の住む町
HOME 名工会の主旨 名工会の概要 職人の町一覧 職人技市 日本の技博物館 応援団 検索

日本で唯一の火縄銃修復職人

「火縄銃の修復職人になりたい」
その想いから博物館やゆかりの人々を訪ね、学べる師を捜したが専門の技の担い手はどこにも居なかった。
師を探す過程で集まった様々な情報を手探りで繋ぎ、独学で模索しながら身につけた修復技術は唯一だ。
内親方の師は、様々な情報を伝えてくれた人や先祖は鉄砲鍛冶であったと語る鍛冶師などであると云う。
手にした技は、錺金具(かざりかなぐ)、宝飾細工、革細工、古色仕上げ、合金、彫金、象嵌、など多彩である。

修復で最も注視するのは銃身内部で、発砲時に錆等が剥離した場合や傷によって、最悪では暴発(腔発)などの事故に繋がることから内壁は凹凸なく鏡面のように磨かれている。

部品の多くは、銅を中心に数種の金属を合せ古色に輝く銅合金を作り、ロストワックス法で鋳造している。現在、多くの火縄銃の修理は機能面だけの修理であり、真鍮の板等の細工では修復とは言えない。

内親方の異質とも思える技の一つが宝飾細工で、そのルーツはアメリカインデアンの古い銃や飾りに興味を持ち、アメリカの細工師を何度も訪れて磨かれた技だ。「役に立たせる」と語る裏には、新たな思惑がありそうだ。

若い職人だけに即実践する勢いは楽しみで期待できる。

  森重流砲術 島津兼治師範門弟
森重流砲術中伝免許を頂き、鉄砲道具方を歴任
靖国神社、明治神宮、白峯神社(京都)にて奉納演武を行い、各地で砲術演武も行う。

東北にて鉄砲鍛冶師に運命的に出合い、弟子入りをする。
古式技法や知識を学び、以降は日々技術向上の修行と研究をしております。
  火縄銃は、製作された時代や地域により寸法から錺金具まで様々な種類があります。それらを修復する場合、銃の持つ背景を鑑み地金から製作を行います。
現代の金属では純度などが異なり、見た目だけでなく文化的歴史的な価値を損なう可能性がある為です。修復後に違和感が無い仕事へ全力を尽くしております。
 

  常に初心を忘れず、お客様のご希望を十分に理解し、先人の仕事に敬意を表し全力で取り組むこと。
座右の銘は、一意専心。
  自分にしかできない技術を身につける為、強い信念を諦めず日々精進して欲しいです。

 

職人名 内大輔(うち だいすけ)
雅号又は銘 兼房(かねふさ)
生年月日 昭和58年8月3日
職種(種) 火縄銃錺金具師
取扱い製品 火縄銃
賞歴や免許等 森重流砲術中伝免許
技の種類と行程 修復には大別すると、ヤスリを使用し削り出す方法と原型を作り鋳造を行う方法があります。部品の中には、20行程を越える物もあります。
難度と熟練度 火縄銃の歴史や取扱いを含め、技術以外にも幅広い銃の知識を必要とします。
現在の立場(役) 現役
次代 他 兼道、兼寿、兼繁


Copyright (C) 2002 WAZA All Rights Reserved.