職人の住む町
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飽くなき表現の世界を走りつづける作家でありながら、卓越した職人の技に尊厳をはらい、自ら新たな技に挑戦しその領域を広げていく。新たな感性が多くのアーティストと刺激し合い、新しさと融合する。海外でも多くの実績を積む氏は、メソポタミアなど古代からの七宝技術を女性の持つ感性で自由奔放に作品の中へ閉じ込め、輝く光の中に拡散させていく。それを惜しげもなく本などで伝える。
ガラス胎七宝、作品は常にジュエリークラフトというジャンル、そして輝きと光の料理人とも言うべき目を楽しませる作品を基本に置く。例えば七宝に漆の美しさを加えた歴史的な輝き“うるしっぽう”そして“きらえくら”は シルクとパールの美しさ、それに透漆を塗った深みのある輝きを放つ作品等など。これらの技そのものが全て氏自身が作品に活かしたオリジナルである。ガラス胎七宝はアールヌーボの時代にフランスの作家プロカールそして日本では同時代に恒川愛三が有線を使って七宝をガラスに焼き付けていた。
こうした技は伝えられる事なく幻の技法であった。気が遠くなるような歳月を経て、長谷川氏は独自で研究をおこない、有線ではなくガラスに焼き付けていく七宝など氏独特の方法でガラスの世界を復活させた。職人作家の中には失礼ながら少々おごっている方々も見受けられるが、氏は全くそんな所はなく、むしろ走り続けて自己を見つめてきた本物の職人が持つ自問自答の道を感じ、実に自然体で無理がない。自己の作品は芸術家と職人のクロスオーバーで一つの表現と言う。
日本職人名工会に職人の気持ちが分る有名なガラス工芸作家の参加は、異業種混合など新たな風を期待する意味で非常に楽しみである。

  京都教育大学、西洋画科卒業、京都工芸指導所て七宝を学ぶ。ソル工房を始めの活動として、様々な変遷を経て長谷川淑子七宝工房を主宰。
創造は出会った技法を突き詰め研究し、失敗と成功を繰り返し試行錯誤の末に自分の中に取り入れ現在にまで来たと言う感じです。伝統のより良い継承と、新しい物への創造はいつの時代にも課せられた二つのテーマであります。
  あらゆることに興味を持つ事から始まった技術は、新たな技術と創造を生み出します。うるしっぽう、きらえくら、ガラス胎七宝など多くの作家の技と伝統に刺激を受けながら私らしい私の技法として表現したものです。
 
  “常に好奇心”、そして新しい物を見る。考えるより行動を起こして作りながらの試行錯誤です。
  頭で考えていては駄目。挑戦と行動です。作りながら考える、考えながら作る。これは昔も今も同じです。

 

職人名 長谷川淑子(はせがわ よしこ)
雅号又は銘  
生年月日  
職種(種) 硝子胎七宝
作品(アイテム) 七宝焼、うるしっぽう、きらえくら、ガラス胎七宝、アントルパピエ
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
どこまでやればという所が不明ですが、細かい作業と根気を持って頑張って一定期間やれば誰でも出来ます。しかし表現等作品となってくると感性や持って生まれた資質が大きく左右する分野です。
技の種類や工程
七宝焼_日本の優れた工芸品をモダンな感性で。
うるしっぽう_ガラスにしっとりした漆の質感を活かす。
きらえくら_綺羅とエクラはフランス語で輝くの意味、樹脂にメッキを放つ。きらえくらに透漆をかける“ らくえくら”。ラクはフランス語で漆。
ヴィトレマイユ_ガラス胎七宝
アントルパピエ_ガラスと七宝を和紙で漉き込む、これらの技術を活かした作品を作る。
その他、電子レンジで七宝を作るなど普及活動の技法の開発。
現在の立場(役) 生涯現役
次代 他  


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