職人の住む町
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“山中塗”を掲げながらも、その下地である木地のロクロを称える土地柄です。互いを信頼し“地域の誇り”としている証と思われます。
互いに切磋琢磨する意味から捉えても“日本の代表的な漆器”の一つと推測できます。高級な挽き物“茶道具”は全国の8〜9割を誇っています。
歴史は1580年、山中温泉大聖寺川の上流20km“真砂の地”に移住した職人の「ろくろ挽き」が始まりです。
挽き物の原木は、欅や栃などで、自然乾燥、煙り乾燥、蒸気乾燥をし、仕上げ挽きをしてからも乾燥に1年、あるいは3〜10年をかけるものもあります。
輪島など他県の漆器産地の高級な椀などにも山中の挽き物は多く使われています。漆の技法はその昔、全国の塗師を招き“塗りや蒔絵”など、技術導入を図ったそうです。“より良いもの”を追求する気質は他県と比べ強いことが感じられます。こうした“技と気質”を土台に山中塗の基礎が確立されました。
一方では、挑戦をする土地柄からか“合成樹脂や科学塗料”を、全国に先駆け導入し内外の需要に応え、昭和45年以降飛躍的な発展を遂げてきました。
「樹脂も始めは木地より高価」であり軽い事から使用にふみきったと言う事です。今は大量生産物と言えば樹脂の下地です。
他の土地より先駆けて量産が始った地域はどこもそうですが“地域の年商が日本最高”になるようです。関の刃物等と同じで市場占有率も高くなります。
従って山中塗は「伝統を重んじこれを土台とする職人」と“大量生産を主とする職工”とが二分している“地場産業”になっています。
本物は“木地に本漆”しかも山中塗の技を活かした漆器と考えます。
“ろくろの技術と木目の美しさ”を表現するために、独特の「拭漆」は、山中の特徴です。その他、高蒔絵など沢山の漆技が地域には集積していますが、その全てが中山流に昇華されています。
親方は最も腕が冴える50代中期であり、天皇の漆器などその実績からも頂点の一人であります。山中塗の本流を伝承する漆師職人として、“木材伐採が自然破壊の要因”となっている事から、木地の技とは別に、“米のもみ殻”を使った漆器など将来を考え研究しており、第一弾としての素朴な器はすでに完成しています。JA加賀も期待しているとの事でした。

  道具作りを徹底的に仕込まれました。特にヘラ作りは造る度に手にマメタコができました。身につける為に教わるより見て覚えていった。
昭和46年 ニ代目辰五郎の元に弟子入り、平成17年 三代目辰五郎。
 
  • 漆の持ち味である耐久力を常に念頭に入れ、材質の選択そして下仕事は労を 惜しまず行なうことを心掛けています。
  • “漆と木製品”の質や機能を活かせる新しい商品の開発を提案している。
  • 山中塗の特徴はロクロ技術であるが、技の粋をそそぎ「極薄挽き盃」では光を透過させる薄さを実現した。
 
  愛情を注いでの商品造り、常に作品を手放す時は嫁がせる思いであります。
  伝統を忘れず、挑戦は常に伝統を礎とする。

 

職人名 佐竹祐一 (さたけ ゆういち)
雅号又は銘 佐竹辰五郎
生年月日 昭和27年12月14日
職種(種) 山中塗
作品(アイテム) 山中塗
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
3〜5年
技の種類や工程
あぐらを続け、一日中座れるようになるまでが大変。
現在の立場(役) 現役
次代 他  
     


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