職人の住む町
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木象嵌とは、異種の木を嵌め込んでその色の違いから絵を浮かび上がらせる技法で、正倉院の宝物殿の中にも木象嵌を使ったものがある。
現在漆の技法などに押されて衰退しているが、わずかに箱根細工等の模様に残っている。
内山氏は稀代の名工中村杢堂の流れを汲む父と杢堂氏の息子杢石氏に師事した。
本物の木象嵌も今技を持ちながら行う機会が無く、簡単な細工などで商売をしているといった現実があり、本物の象嵌師で意欲的であるのは内山氏以外見当たらない。氏の技は傾斜引きなどの手法を嫌い、垂直引きで原画に忠実に彫っていく、その凄さは北斎の神奈川沖濤裏を彫った逸品であるが、1ミリ以下の波のアワを1日数粒づつ象嵌したと言う。
最近では友人に協力した形で梅の木を象嵌したが、10個作って8個がアメリカで即売れたという。日本では一つも売れないと呟く。日本の文化程度とは不思議な物である。
日本職人名工会への参加も、木象嵌をより多くの人に知ってもらい一人でも多くの理解者を増やすべきとの発想からである。
バードカービィングでも世界的である彫刻家は、木象嵌でも日本一、もしかしたら世界一かも知れない。多分一流に成る人は他の物をやらしても一流になる資質をもっているのかも知れない。おごり高ぶることもなく淡々と自然に語る氏は作家であるに違いないが、生き様をさらして来た職人としての誇りが全身にみなぎっている。木象嵌に命を再生させるとすれば、内山氏から始まる流れではないかと予感する。

  父、八郎のもとで象嵌の基礎を学ぶ。父が修行を積んだ富山にて、中島杢石氏に師事。
一分象嵌を習得した後、小田原にてセン象嵌の技法を身につける。
  最も難しいとされている傾斜をつけない木象嵌ができる。今では使う人もいなくなったアームのない自作の糸鋸を使っている。
 
   
 
  仕事は丁寧に、確実に。
  異業種との共同作業で、物ができるような横のつながりを持つ。

 

職人名 内山春雄(うちやま はるお) 
雅号又は銘  
生年月日 昭和25年2月4日
職種(種) 木象嵌
作品(アイテム)  
技数(積)
次代、素人から始めて手伝えるような状態になるまでの期間
5年。40種類程の色の違う木を使うので、その木独特の性質を見抜くのが困難である。セン象嵌の中でも、傾斜をつけずに木を嵌め込むことは非常に難しい。
現在、一分象嵌とセン象嵌の二種類の技法を身に付けている人は、ほとんどいない。
技の種類や工程
一分象嵌(一品物)、セン象嵌(量産物)
現在の立場(役) 現役
次代 他  
   


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